「とりあえずホームページ制作!」ではダメです! 中小企業・小規模事業者(個人事業主)がホームページを制作する前に知っておくべきこと

中小企業がホームページを作る前に知っておくべきこと

ホームページの目的は何?

ホームページを制作する際に、目的なく、「他の会社も作っているから」という感覚で作っているケースは多いです。目的のないホームページは目指す結果も不明確で、「何となくホームページを作ったけど、なんにも変わらないね」という事態を招きます。

 

「ホームページなんか作っても無駄」という企業が多いなか、「うちの会社にはホームページは必須」「うちのビジネスモデルはホームページがないと成りたたない」という会社もあります。「結果が出る」ホームページを作るには、目的を明確にすることが大事です。

 

一般にホームページを持っている企業は、どのような目的でホームページを作成・管理しているのでしょうか。

 

もっとも多いのは、「会社案内や人材募集、商品・サービスの情報発信」でした。その次に多いのが、「既存顧客や株主等に対する定期的な情報の提供」です。

 

ホームページの目的を明確にすることで、どのような人にどのように見てもらうのか適切に判断でき、効果的な対策が立てられます。

 

例えば、検索して見てくれる人を増やしたいのであれば、SEO対策が必要です。SNSで見てくれる人を増やしたい場合は、SNSの運用方針をしっかり決めて、発信する必要があります。求人目的の場合は、ハローワークの求職者がHPで情報を確認することを意識することで、信頼性があり、人の見えるホームページを作ることを目指せます。

ウェブ担当者をつけましょう!

一般に中小企業は専任のウェブ担当者がいないケースが多いです。

ウェブマーケティングの重要性が周知されているアメリカでは、ほとんどの会社が社内にウェブ担当者を置いています。

ウェブ担当者は社内と制作会社との調整、ウェブマーケティングや事例の情報収集、認知度アップや売上アップの施策の実行などを行います。

日本の中小企業では、ウェブ担当者が兼業になることが多く、業務過多になり、「ウェブは後回し」になりやすい傾向があります。ウェブを通しての宣伝や次のビジネスにつなげたいなどの結果を求めるのであれば、専任の担当者をつけることが望ましいです。専門知識や経験が豊富な外部の制作会社とパートナー関係を結ぶことも重要です。

※スワークスは、中小企業をパートナーとしてサポートし、ウェブマーケティングを行っております。

そもそもホームページ必要ないかも?

ホームページさえ作れば結果が出ると考えている方も多いです。ところが実際は、ホームページの効果が出るまでに、多くの時間と労力が必要になります。ホームページを制作し運用するのは店舗を運用するのと同じで、ほっておいても効果が出るようになるまでには、綿密な準備が必要なのです。

このようなことから、苦労を伴うホームページの運用は不要な場合もあります。「顧客が決まっている」「下請けの仕事がメイン」「受注が増えても対応できない」などの場合は、わざわざ制作会社に依頼しなくても良いかもしれません。

自社にはどちらが適しているのか、その見極めが大事です。

ただし、今は人材不足の時代です。「求人」を目的とするならば、信頼性や魅力ある情報発信が必要となるため、やはりしっかりとしたホームページを制作することが大事です。

東京や福岡からの営業電話。リース契約に注意!

外部の会社にホームページの制作と運営をしてもらう際に、注意してほしいことがあります。それがホームページリース商法です。

ホームページリース商法とは、ホームページの制作やSEO対策費として、リース契約を結ばせる商法のことです。

ホームページの制作や管理を外部の会社に頼んだ場合、「制作費を一括で」、もしくは「着手金と残金」という形で制作してもらい、納品されるという形が一般的です。

しかし、ホームページリース商法では、この金額を「初期費用0円で月額2~3万円、更新もサーバー・ドメイン管理もSEO対策も全部やります」などといって、まとまった年数を契約させます。「月額2~3万円なら……」と思っても、5年も経てば120~180万円という高額になります。

通常、リースとは、対象物を借り、リース期間が終わったら、その現物を返却することが前提の契約です。しかし、ホームページ制作だけでは現物がないため、リース契約を結ぶことはできません。そこで、リース契約を成立させるために、「パソコンやホームページ制作ソフトをつけます」などと言って、契約を結ばせます。もとより、ホームページ制作のみのリース、SEO対策のみのリースの契約はありえないと覚えておいてください。

また、リース契約は、中途解約ができない制度にもなっているので注意が必要です。

ホームページリース商法の営業手法と、被害に合わないための対策

過去の被害では、「ホームページ制作やSEO対策をします!」と電話で営業をかけてくる事例がありました。そのような場合は、ネットで会社名や電話番号を検索してみてください。その会社の評判などを簡単に知ることができます。基本的に、ホームページ制作やSEO対策に関する電話での営業は信用しないでください。なぜなら自社のホームページ・SEO対策がしっかり機能していれば、電話営業など必要ないはずだからです。

このほかにも、電話で「厚生労働省推奨されています」や大手企業の名前を名乗るなど、営業で使われる手法もバリエーションが豊富です。身に覚えがない場合や、少しでも不安を覚えた場合は、何を言われても絶対に契約をしないようにしてください。相手はITに詳しくないと思われる人を狙ってきます。よくわからない状態で契約することは危険です。その場ですぐに契約を結ばず、一度しっかり調べるようにしてください。

このような場合は、ホームページ制作会社に依頼してしっかり作ろう!

ホームページの制作を外部の会社に依頼した方がいい場合があります。特に、ホームページ制作の目的が以下の3つの項目に当てはまる場合は、外部のホームページ制作会社に依頼すると効果が出やすいのでおすすめです。

  • 営業力・販売力の強化
  • 売上の拡大
  • 顧客満足度の向上・新規顧客・新市場開拓

さらにピンポイントな、以下のような目的の場合は言うまでもありません。

  • オンライン販売
  • 新規問い合わせの獲得
  • 見積もり依頼の獲得
  • カタログ請求
  • 見学や来場の予約

その理由は、以下の4つです。

1.目的を達成できる可能性が高い。
自ら制作する場合より、経験と知識が豊富なホームページ制作会社に依頼する方が目的を達成しやすいです。

2.プロのアドバイスで、思っていた以上のホームページができる。
ホームページ制作会社に依頼すると、まずどのようなホームページを作りたいかなどの打ち合わせが行われます。そこで自社の希望を伝えますが、さらにプロの目から見たアドバイスが加わることにより、思っていた以上のホームページを制作してもらうことができます。

3.トータルで考えると黒字なる場合がある。
「外部に頼むとその分費用がかかるので、赤字になるのでは?」と考えている方も多くいると思います。最初は成果が見られなくても、知名度があがったり、新卒の就職希望者数が増えたりなど、長い目でみると効果が実感でき、黒字につながりやすいです。

4.最新の情報をホームページで発信し続けることができる。
ホームページは作ってそこで終わりではありません。最新の情報を発信し続けることが大切です。ホームページ制作会社に依頼すると、制作後の管理や情報発信も依頼することができるので、目的の達成にもつながりやすいのです。

中小企業がホームページを作る時の選択肢

制作会社に依頼して制作

制作会社にホームページ制作を依頼する場合のメリットとデメリットがあります。

―メリット―
制作会社に依頼すると、「クオリティの高いホームページ制作ができる」ことと、「手間がかからない」というこの二点が最大のメリットといえます。

他にも、制作にかける時間や、制作後の管理にかける時間がカットできることもメリットです。ホームページを制作するには知識も必要ですが、その知識を身につける時間も制作会社にお任せすることで節約できます。相談したり、希望を伝えたりできるので安心できるという面もあります。

―デメリット―
デメリットは費用面です。定額制や見積制など料金のプランはさまざまですが、場合によっては高額になる可能性もあります。初期費用だけではなく、その後の維持費も必要になるので、事前の計画が重要です。
このデメリットを最小限にするためには、ホームページの目的を達成し、自社の利益につながるようなホームページにする必要があります。そのために、事前にどのようなホームページにしたいかを計画することが大切です。

無料サービスで制作

パソコンさえあればホームページが作れてしまう無料のホームページ制作サービスがあります。その中でもメジャーなのがWix、Jimdoです。二つとも簡単にホームページの制作ができるツールです。わからないところを相談できる制作サポートも充実しています。有料版に申し込むと、ホームページの下部に入る広告を消すことができたり、ネットショップを開設できたりするなど、できることの幅が広がります。

<Facebookページをホームページ代わりに>
最近ではホームページを制作するのではなく、Facebookをホームページの代わりにしている会社も増えてきています。その理由は、Facebookの多様性にあります。

まずFacebookにはFacebookページという機能があります。企業や芸能人などがFacebook上で情報発信しやすいように、プロフィールをカスタマイズできる機能です。Facebookページはネットの検索にもひっかかるので、ホームページ代わりの使用に適しています。Facebook内にライバルがいなければ、検索したときにスピーディーに上位表示させることも可能です。

Facebookのソーシャル性を生かして、ダイレクトにユーザーとつながれることも大きな強みです。業種によっては、この強みはかなり有効です。

他にも、好きなブランドとつながることができるスポンサー付きグループ機能があり、大型小売店はFacebook利用者を対象としたダイレクトマーケティングが可能です。ニュースフィード機能もあり、これもブランドと消費者をつなげるためのより強力な手段となります。操作が簡単であることも、Facebookの大きな魅力です。

 

<Googleマイビジネスをホームページ代わりに>
Googleマイビジネスもまた、ホームページの代わりとして使うことができます。Google マイビジネスは、Google 検索や Google マップなど、さまざまな Google サービス上にビジネスや組織などの情報を表示し、管理するための無料ツールです。使いやすさから人気があります。

記載できる情報は、住所、営業時間、電話番号、自社のサービスのカテゴリー、ホームページのリンク、建物の外観や内観写真、予約受付フォームです。
Googleマイビジネスのメリットは、写真の掲載に制限がないことです。求める情報を得やすいので顧客のミスマッチを防ぐことができます。Googleマイビジネスは、オーナー確認とビジネス情報の編集さえできれば簡単に制作できるので、気軽に始められることもメリットです。

ホームページ制作後にするべきこと

外部リンクの整理

<Googleプレイスの設定>
Googleプレイスとは、Googleの検索結果ページで地図にマーク付きで表示する仕組みのことです。無料で簡単に登録できます。最近ではGoogleプレイスへの登録が活発になっており、検索結果を上位に表示できるようになる可能性もあります。Google検索からの流入数アップも期待できます。

<iタウンページへのURLの設定>
iタウンページは、日本全国のお店・施設・会社情報をベースに、近所や旅行先で目的のお店や施設、会社を探せる検索サイトです。

iタウンページには会社の情報を無料で掲載することができます。掲載するためには契約している電気通信事業者に連絡する必要があります。掲載できる情報は、掲載名・業種名・郵便番号・住所・電話番号・URL・E-mailアドレス・営業時間・休業日・地図などです。(URLとE-mailアドレスは無料で掲載することができますが、別途お申込みが必要になります)

<FacebookやInstagram、Twitter、YouTubeなどへのリンクの設定>
ホームページ以外のSNSも管理しているのなら、ホームページにそのリンクを掲載しておくと便利です。SNS側にもホームページのリンクを設定しておけば、充実した情報を提供できます。

検索エンジンへのインデックス通知/サイトマップの登録

<Google Search Console(サーチコンソール)>
Search consoleとは、Googleが無料で提供している便利なツールのことです。
できることは、「Googleからのメッセージが確認できる」「サイトへの訪問キーワードがチェックできる」「サイトに発生した問題を確認できる」「被リンク数がチェックできる」「検索結果に早く表示させたい時、申請する事ができる」など多数あります。Google アナリティクスに登録後、Search Consoleの設定を行うことができます。

<Bing – Webマスターツール>
BingのWebマスターツールは、ホームページのアクセス数を伸ばしたい時に便利なツールです。Webマスターツールにログインし、サイトマップに登録するだけなので作業は簡単です。登録すると、どのようにして自分のサイトに閲覧者がたどり着いたかを把握でき、どの点に注力するとアクセス数が増えるのかを知ることができます。調査ツールもあり、人々が何を検索しているのか、次に何を強化すべきかを知ることができます。

日々更新しよう!

<ブログの更新>
たくさんの人に自社のサイトを見てもらうためにできることの一つがブログの更新です。新しい情報をしっかり提供することで、検索結果の上位に表示される可能性が高まり、アクセス数のアップにもつながります。まずはブログを更新し続けることを目標にしてみましょう。慣れてきたら、今度は質の高い情報を掲載できるよう意識すると、さらにアクセス数のアップが期待できます。

<ホームページの内容の修正>
新しい情報を提供するために、ホームページの内容の修正も必要になってきます。行事日程のお知らせなどの小さな修正から、サイトのデザインを時代に合わせてリニューアルするなどの大きな修正まで、情報を求めてやってきた人たちにわかりやすく提供できるサイト作りを意識して修正してみましょう。

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