ホームページのリニューアルで最も失いやすいのは、デザインでも費用でもなく、今あるページが積み上げてきた検索からの評価です。URLが変わると、それは自動では引き継がれません。

この記事では、作り直す前に確認すること、URLと検索評価を引き継ぐ手順、公開直後に確かめることを整理します。新しくホームページを作る場合の決めごとは中小企業がホームページ制作前に決めることで扱っています。
作り直す前に、今の何が問題かを確かめる
「古くなったから」だけで作り直すと、同じ問題が新しい見た目で残ります。先に、どこで止まっているのかを分けてください。
- そもそも検索やSNSから見てもらえていないのか
- 見られているのに、知りたいことが書かれていないのか
- 内容は伝わっているのに、問い合わせの手順で止まっているのか
アクセス解析と問い合わせの記録を並べると、どこを直すべきかが絞れます。原因が1つ目なら発信の見直し、3つ目ならフォームの改善で足りることもあります。全面的な作り直しが唯一の答えとは限りません。
部分改善で足りるかを先に検討する
掲載内容が古い、スマートフォンで読みにくい、問い合わせ先が分かりにくい。こうした課題は、既存のサイトを部分的に直して解決できる場合があります。
一方、更新のたびに外部へ依頼が必要、仕組みが古くて改修できない、ページを増やせない、といった制約があるなら、作り直す判断に根拠が出ます。何ができないから作り直すのかを言葉にしておくと、制作会社との相談も具体的になります。
URLが変わると、検索の評価は自動では引き継がれない
リニューアルでページの住所(URL)が変わるとき、旧URLから新URLへ転送する設定が必要です。Google検索セントラルは、移転にあたってまず対応表を作るよう案内しています。
「元の URL のリストを用意したら、各 URL をどの URL にリダイレクトするかを決めます。このマッピングを保存する方法は、ご利用のサーバーや移転するサイトによって異なります。」
この対応表がないまま公開すると、検索結果から来た人が404ページに着きます。よく見られているページほど影響が大きくなります。
転送は「永続的」な種類を使う
転送にはいくつか種類があります。恒久的に移す場合は、301や308といった永続的なリダイレクトを使います。Googleの案内では、永続的なリダイレクトはリンクの評価の損失につながらないとされています。
また、転送を何段も重ねる状態(旧URL→中間URL→新URL)は避け、最終的な行き先へ直接転送します。
転送は1年以上そのままにする
「リダイレクトをできるだけ長く保持します(一般的には 1 年以上)。 この期間、Google は古い URL を指している他のサイト上のリンクの再クロールや再割り当てなどを行い、すべてのシグナルを新しい URL に転送できます。」
公開して数か月で転送設定を消すと、それまでの引き継ぎが無駄になります。保守の範囲に転送設定の維持が含まれているかを、契約前に確認してください。
Search Consoleで新しいサイトマップを送る
「Search Console で新しいサイトマップを送信します。これにより、Google は新しい URL を認識できます。今後 Google は新しいサイトマップを使用するため、この時点で元のサイトマップを削除できます。」
Search Consoleを自社で持っていない場合は、誰が管理しているかを先に確認します。制作会社のアカウントだけにあると、契約が終わったあとに自社で状況を確認できなくなります。
規模が大きいときは、段階的に移す
「数回に分けて段階的に移転作業を行う(サイトに適している場合)。サイトの規模が大きく技術的に可能な場合は、最初にサイトの一部を移転してトラフィックと検索のインデックス登録への影響をテストすることをおすすめします。」
ページ数が多い場合、一度にすべてを入れ替えると、問題が起きたときに原因を特定しにくくなります。
リニューアルで失いやすいもの
URLのほかにも、引き継ぎを決めておかないと失われるものがあります。制作の見積もりに含まれているかを確認してください。
- 過去の記事やお知らせ。残すもの、移すもの、公開をやめるものを分ける
- アクセス解析の連続性。計測の設定が変わると、前後の比較がそろわなくなる
- 問い合わせフォームの受信設定。宛先や自動返信が引き継がれているか、実際に送って確かめる
- ドメインとサーバーの管理情報。誰が契約し、誰が更新するかを整理する(ドメインとサーバーの違い)
- 画像や資料のファイル。PDFなど、直接リンクされているものも対象になる
公開直後に確認すること
公開した日のうちに、次を実際に操作して確かめます。
- よく見られていた旧URLを開き、新しいページへ転送されるか
- スマートフォンでの表示と、問い合わせまでの導線
- フォームを送信し、通知メールが実際に届くか
- 電話番号やリンクが正しく動くか
- Search Consoleでエラーが出ていないか
公開直後の数日は、検索結果の表示が一時的に変動することがあります。数字が動いたことだけですぐ失敗と判断せず、転送とフォームが正しく動いているかを先に確かめてください。
よくある質問
URLは変えないほうがよいですか?
変えずに済むなら、そのほうが引き継ぎの手間はかかりません。変える場合は、旧URLと新URLの対応表を作り、永続的なリダイレクトで転送します。
リニューアルすれば検索順位は上がりますか?
上がるとは限りません。URLの引き継ぎができていないと、むしろ下がることがあります。順位は、読者に必要な内容が書かれているか、公開後も更新されているかに左右されます。
転送設定はいつまで残せばよいですか?
Googleの案内では、一般的に1年以上とされています。保守の範囲に含まれているかを契約前に確認してください。
今のサイトの記事は、全部移すべきですか?
残すもの、移すもの、公開をやめるものを分けます。内容が古い記事は、当時の情報であることを明示して残す方法もあります。よく見られている記事を安易に削除しないでください。
Search Consoleを持っていない場合はどうすればよいですか?
誰が管理しているかを先に確認してください。制作会社のアカウントだけにあると、契約終了後に自社で検索の状況を確認できなくなります。
参考情報・公式案内
本記事は一般的な説明です。仕様や案内は変更されることがあるため、最新の内容は各公式案内でご確認ください。
株式会社スワークスでは、今のサイトの課題整理から、URLの引き継ぎ、公開後の確認までを含めてご相談いただけます。作り直すべきか、部分的に直すべきかの判断からお手伝いします。

